諸国神社めぐり

高津宮(大阪市中央区高津〈こうづ〉)

高津宮鳥居
高津宮(高津神社)は,地下鉄(谷町線,千日前線)谷町九丁目駅の北西に鎮座する。
主祭神は仁徳天皇である。仁徳天皇はこのあたりに都を置いたとされ,当社の北東1キロメートルには難波宮跡がある。
貞観八年(866)に清和天皇の勅命によって難波宮の跡が探索され,その地に創建されたのが当社だとされる。
のち豊臣秀吉が大阪城を築城するにあたって,当社は現在地に遷された。もともと現社地には比売古曽神社(ひめこそじんじゃ)が鎮座したが,遷座した高津宮を本社とし,比売古曽神社は高津宮の摂社となった。
高津宮社殿正面高津宮本殿屋根
本殿は外からは屋根だけが見える。昭和二十年(1945)の戦火で焼失しが,昭和三十六年に再建したものである。
本殿には主祭神の仁徳天皇を中心に,左座に応神天皇,神功皇后,仲哀天皇を,右座に履中天皇と葦姫皇后を祭る。(「葦姫皇后」の名は古代史料に見えず,実態不明。)
高津宮拝殿前青銅狛犬高津宮拝殿前青銅狛犬
拝殿前には青銅の狛犬が座っている。宝暦四年(1754)に寄進され,昭和二十年の戦火をくぐり抜けた貴重なものである。

高津宮境内
社殿裏手は崖になっており,谷末社や陰陽石が祭られている。
また本社に隣接して比売古曽神社があり,これを『延喜式』所載の「比賣許曾神社」とする説がある。

(大阪府大阪市中央区高津1丁目)
2007.11.20
高津宮(高津神社)(公式サイト)


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