諸国神社めぐり

春日大社(奈良市春日野町〈かすがのちょう〉)

春日大社の中門
春日大社(かすがたいしゃ)は,近鉄奈良駅の東南東2キロメートル,御蓋山(297m)の西麓に鎮座する。
和銅二年(710)の平城京遷都のおり,藤原不比等が御蓋山の山頂に鹿島神(武甕槌命)を祀ったのが創始とされ,神護景雲二年(768)に現在地に社殿を造営したと伝える。
『延喜式』(神名帳)に「春日祭神四座」(添上郡三十七座のうちの四座で,いずれも明神大社)と見える古社である。
古くから「春日大神社」「春日神社」「春日社」などと称された。
明治四年(1871)に「(官幣大社)春日神社」と定まり,さらに昭和二十一年(1946)に「春日大社」と改称して現在に至っている。

春日大社の一之鳥居
一之鳥居から800メートルほど参道を東に進み,萬葉植物園の手前の岐路で南東に進む道を選ぶと400メートルほどでニ之鳥居に至る。
ニ之鳥居の先に南門がそびえる回廊に囲まれた区画がある。
春日大社の南門(楼門)
回廊内には,正面の南門ほか東西のいくつかの門からも道が通じる。
中には幣殿,直会殿,宝庫などの施設やいくつかの摂社があり,さらにその奥に御廊(おろう)で囲まれた区画があり,中門がそびえ立つ。
春日大社の中門
中門の奥には,四棟の本殿といくつかの摂社が並んでいる。
春日大社本殿
背後からみた本殿(正面からの撮影は禁止されている)。
奥(東)から第一殿(武甕槌命),第二殿(經津主命),第三殿(天兒屋根命),第四殿(比賣神)で,いずれも国宝の春日造(一間社妻入り向拝付き)である。

(奈良県奈良市春日野町160)
2017.5.25

春日大社(公式サイト)


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