諸国神社めぐり

貴船神社 奥宮(京都市左京区鞍馬貴船町〈くらまきぶねちょう〉)

貴船神社奥宮社頭
貴船神社の奥宮は,本宮の北800メートルに鎮座する。
ここは貴船神社が最初に鎮座した霊地である。
景勝地でもあるため,早くから貴族の崇敬も篤く,和泉式部が参詣して歌を詠んだことが有名である。
永承元年(1046)の水災のため,現在の本宮の地に移転した。
祭神は闇龗神(くらおかみのかみ),罔象女神(みずはのめのかみ),国常立神,玉依姫である。
朱の鳥居の先に小川がある。
平安時代,夫の心変わりに悩んだ和泉式部(いずみしきぶ)が当社に参詣した故事により,この川は「思ひ川」と呼ばれるようになったという。
貴船神社奥宮神門
鳥居から杉並木の参道を150メートルほど進むと神門がある。
貴船神社奥宮境内
かなり広い境内の中央に,拝殿があり,その奥に本殿が見える。
貴船神社奥宮本殿貴船神社奥宮本殿細部
本殿の下には,水の湧く龍穴があるという。
反正天皇(第十八代天皇)の御代に,玉依姫命(神武天皇の母)が現れ,淀川から船でこの地に至り,龍穴の上に社殿を建てることを命じたと伝える。(社伝ではこれをもって当社の創立としているようである。)
本殿の右には,社殿建て替えの時に使う「権地」がある。
貴船神社奥宮の御船形石
玉依姫命の船を,人目をはばかって石積みで隠したとされる「御船形石」が拝殿の横にある。

貴船神社奥宮境内の吸葛社貴船神社奥宮境内の鈴市社
拝殿の横に吸葛社(すいかずらしゃ)と鈴市社(すずいちしゃ)の小祠がある。
吸葛社の祭神は,味鉏高彦根命(あじすきたかねひこ)であるが,古伝に百太夫(遊女が信仰する民間の神)という。
鈴市社の祭神は,神武天皇の妃となった媛蹈鞴五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめ)

貴船神社奥宮境内の日吉社
神門近くに日吉社が鎮座する。祭神は大物主命で,古伝に大山咋命といい,貴船山を守る山の神であるという。
日吉社の裏に「連理の杉」と呼ばれる御神木がある。大正十三年(1924)に貴船神社を参詣した貞明皇后(大正天皇の妃)が賞賛したという。

(京都府京都市左京区鞍馬貴船町)
2017.12.12


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