諸国神社めぐり

猿田彦神社(京都市上京区上御霊前町〈かみごりょうまえちょう〉)

上京区の猿田彦神社
猿田彦神社(さるたひこじんじゃ)は,御霊神社(上御霊神社)の西150メートルに北向きに鎮座する。
『延喜式』(神名帳)所載の「出雲高野神社」(山城國愛宕郡二十一座の一)の論社である。同じく「出雲高野神社」の候補である御霊神社が至近にあり,当社はその摂社にすぎないとする説もある。
祭神は猿田彦命で,天鈿女命を配祀する。
当社に伝わる社記によると,延暦十二年(793)に桓武天皇が当社の宣託を得て平安遷都をおこなったとされる。
以後,皇室の崇敬篤く,また足利義満が本殿を造営し,境内は四町四方の広さを誇り多くの境内社を祀っていたという。
応仁の乱ですべての社殿を焼失してより衰微し,神楽司が私邸に小祠を建てて(1710)維持した。
上京区の猿田彦神社社殿
現在の社殿は昭和六十年(1985)の造営である。

(京都市上京区上御霊前町489)
2016.12.13


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