諸国神社めぐり

朝熊神社 朝熊御前神社(伊勢市朝熊町〈あさまちょう〉)

朝熊神社入り口
朝熊神社(あさくまじんじゃ)は,近鉄鳥羽線の朝熊(あさま)駅の北北西1.3キロメートル,朝熊川と五十鈴川の合流点,朝熊川の右岸に鎮座する。
当社は『延喜式』(神名帳)に「朝熊神社」(度會郡五十八座の一)として記載される古社である。また皇大神宮(内宮)の二十七社の摂社の筆頭であり,別宮(十所)に次ぐ重要な地位にある。
「朝熊」の語源については諸説紛々である。また「小朝熊神社」「小朝熊社」と,社名に「小」を付ける資料が多いという。古くから鏡が奉安されていたことにより「鏡宮」とも称されたという。
社地は不明となっていたが,寛文三年(1663)に現在地に再興された。この時,朝熊川の対岸に「御前社」として鏡宮神社も再興した。
しかしその後,本社の隣に新たに御前社を建てたことにより,寛文三年に再興された「御前社」としての鏡宮神社が独立して残り,今に至っている。(→鏡宮神社
朝熊神社の祭神は,大歳神(おおとしのかみ),苔虫神(こけむしのかみ),朝熊水神(あさくまのみずのかみ)である。ただし別の文献では,櫻大刀自,苔虫,朝熊水神の三神とし,さらにこの三神に櫛玉命,於保止志神,大山祇神を加えた六神とする文献もある。
朝熊神社と朝熊御前神社
丘の中腹ににまったく同じ様式の社殿が並んでいる。手前が朝熊神社で,奥が朝熊御前神社(あさくまみまえじんじゃ)である。
朝熊神社正面
正面から朝熊神社を見る。
朝熊御前神社
御前神社の祭神は朝熊御前神(あさくまみまえのかみ)である。

朝熊神社鎮座地遠景
朝熊神社と朝熊御前神社の鎮座地を眺める。

(三重県伊勢市朝熊町)
2015.9.29


伊勢市神社めぐり