諸国神社めぐり

倭姫宮(伊勢市楠部町〈くすべちょう〉)

倭姫宮
倭姫宮(やまとひめのみや)は,宇治山田駅(近鉄山田線)の東南東600メートル,皇學館大学の西,神宮美術館の南に鎮座する。
当社は倭姫(やまとひめ)を祀るために大正十二年(1923)に創立された比較的新しい神社である。
祭神の倭姫命は,垂仁天皇(第十一代天皇)の皇女である。
崇神天皇(垂仁天皇の父で第十代天皇)の六年,それまで宮中に祀られていた天照大神と倭大国魂の神威をはばかり,皇居の外に遷すこととなった。天照大神は,まず豊鍬入姫命(崇神天皇の皇女)に託して祀らせた。
垂仁天皇の二十五年,天照大神は倭姫に託された。倭姫は祭祀の適地を求めて各地を巡行し,最終的に伊勢に至り,五十鈴川河畔の現在地に祠を造営した。これが伊勢神宮(内宮)の起源である。
神宮の創始にかかわりの深い倭姫命を祀る神社創建の機運が高まり,大正十二年に鎮座祭が行われた。
現在は皇大神宮(内宮)の別宮十所のうちの一所である。
倭姫宮倭姫宮神殿
遷宮(2014年12月)から間もない社殿が美しい。

倭姫宮参道入り口倭姫宮参道
表参道(南側)から長い参道を進むと正面に社殿が見えて来る。

(三重県伊勢市楠部町)
2015.9.28


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