田上大水神社(たのえおおみずじんじゃ)は,JR伊勢市駅の南1.2キロメートル,豊受大神宮(外宮)の南東に鎮座する。
社地は「車塚」と呼ばれる古墳で,社地の前を勢田川が流れる。
当社は,『延喜式』(神名帳)所載の「田上大水神社」(度會郡五十八座の一)に比定される古社であり,また豊受大神宮(外宮)の摂社十六社の内の一社である。
中世以降は廃絶したが,承応元年(1652),豊受大神宮の権禰宜によって再興された。
祭神は神主小事(かんぬし おごと)で,度会氏(かつて外宮の禰宜を世襲した)の祖先とされる。
本来の祭神は水の神であったが,ある時期に度会氏が祖先の墳墓として祭祀したとも考えられている。
玉垣の中に田上大水御前神社の社殿(左側に見える屋根)と合わせて祀られている。
田上大水神社の社殿は,玉垣の中に正面(南)を向いて建っている。
(三重県伊勢市豊川町)
2015.9.28