諸国神社めぐり

高向大社(伊勢市御薗町高向〈みそのちょうたかぶく〉)

高向大社遠景
高向大社は,宮町駅(近鉄山田線)の北1.3キロメートルに鎮座する。
聖武天皇の天平三年(731)の創立と伝える古社である。
祭神は素盞嗚尊,奥津嶋姫命,湍津姫命,市杵島姫命,大己貴神,下照姫命,八大竜神,別雷神荒魂,大山祇神。
「上社」(かみのやしろ)とも,また「八王子社」とも呼ばれた。
明治四年(1871)に村社に列せられた。同四十一年(1908),神村社(かぶらしゃ)と山神社を合併した。
高向大社参道
樹林に囲まれた社地は昼でも暗い。
高向大社拝殿高向大社本殿

高向大社境内高向大社境内
高向大社境内
境内にいくつか石塔が祀られている。

神村神社々地趾
当社の北東300メートルに,明治四十一年に合併した神村社にゆかりの「神村神社々地趾」の碑がある。
かつてここに加村(神村)という村があった。貞観三年(861),宮川に流れ着いた鏑矢を三津正盛が持ち帰り私邸で祀ったのが創立と伝える。
村は早く廃亡し,当社は「蕪社」あるいは「加牟良社」と称され,近世に至り,明治四十一年(1908),高向大社に合併となった。
昭和十三年(1938)の水害後,社地趾の煙滅を憂えて碑を建てた。
昭和五十九年(1984)に土地区画整理があり,「加牟良神社跡顕彰碑」が建てられた。

高向大社の西の石神?
高向大社の西100メートルに,石神らしきものを祀った場所がある。
高向大社の西の石神?
周囲に説明板など見当たらず,また資料もなく,詳細は不明。

(三重県伊勢市御薗町高向74)
2015.9.28


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