諸国神社めぐり

太夫社,宰相和泉社,御霊社(太宰府天満宮境内)

太宰府天満宮境内摂社
大夫社,宰相和泉社,御霊社は太宰府天満宮の境内の摂社である。
本社の東の高台の斜面に多くの祠が並ぶ区画がある。
計10棟の社殿が並ぶが,手前に同じ様式の祠が7棟ある。
太宰府天満宮境内の太夫社
左から5番目,素佐雄社の右隣が太夫社(たゆうしゃ)である。
祭神は度会春彦大夫(白太夫〈しらたゆう〉とも呼ばれる)である。
春彦は伊勢外宮の禰宜で,後に道真公の守り役となり,左遷された道真公に随従して奉仕した。

太宰府天満宮境内の宰相和泉社
大夫社の右が宰相和泉社(さいしょういずみしゃ)
祭神は,道真公の四世の孫の輔正命(すけまさ,宰相)と五世の孫の定義命(さだよし,和泉)である。
輔正は参議の職にあった。「宰相」は参議の別称(唐風名)である。
輔正の祖父は淳茂(あつしげ)で,天満宮本殿近くの御子社に祀られている。
定義の父は菅原孝標で(たかすえ)で,妹は『更級日記』の作者として知られている。
定義は和泉守の職にあった。

太宰府天満宮境内の御霊社
宰相和泉社の右が御霊社である。菅家の祖先の霊を祀っている。
御霊社の右に大きな金刀比羅社の社殿がある。

(福岡県太宰府市宰府)
2016.6.16


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