三皇熊野神社（さんこうくまのじんじゃ）は，JR（羽越本線）の西南西700メートル，雄物川の右岸に鎮座する。
当社は三皇熊野神社の本宮で，北東1.6キロメートル（牛島東2丁目）に里宮がある。
創立年月は不詳であるが，延暦二十三年（804），征夷大将軍の坂上田村麻呂がこの地で三光の神に戦勝を祈願し，凱旋後に社殿を再建したと伝える古社である。
元は三光神社で，日・月・星を祀る。幕末の頃から「三皇」の称に変わったという。
初め合殿で熊野神社も祀られていたが，慶長五年（1600）に分霊して現在の里宮の場所に熊野神社を遷座したという。
本宮は明治七年（1874）に村社となった。
明治四十三年（1910）に大野中道上段の八幡神社を，同四十四年に古川端の神明社と熊野神社（里宮）を合併し，現社号に改称した。
昭和五十五年（1980），旧熊野神社の地に「里宮」が建てられた。
現在の主祭神は，天照皇大神，伊邪那岐大神，伊邪那美大神，須佐之男大神で，稲荷大神と八幡大神を配祀している。
社殿は平成十六年（2004）に改築された。拝殿，幣殿，本殿が一体となった権現造である。
本殿は神明造である。
