真山神社(しんざんじんじゃ)は,男鹿半島の中央部,古来の霊場・真山の北東の麓に鎮座する。
景行天皇の時,男鹿半島に下向した武内宿禰が真山に瓊瓊杵命と武甕槌命を祀ったのが起源とされる古社である。
現在,社地の背後の真山山頂に本殿(奥宮)が建っている。
平安時代以降,修験道の霊場として隆盛し,赤山明神(比叡山延暦寺の守護神)と習合した。
江戸時代には佐竹藩の崇敬も篤かった。
維新後に真山神社と改称し,明治十四年(1881)に県社格を得た。
二柱の主祭神のほか,天照大御神,豊受大神,豊玉毘女神,少彦名神,大山咋神,大名持神,塞神三柱神(衝立船戸神,八衢比古,八衢比売)が合殿で祭られている。
神楽殿には,秋田藩四代藩主の佐竹義格侯寄進の御神輿(左)が置かれている。
薬師堂の参道を守る狛犬は安政四年(1857)の寄進である。薬師如来像は南北朝期の作とされる。
(秋田県男鹿市北浦真山水喰沢)
2012.8.27